准看護師養成マニュアル

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4-3 療養型病院の職場ってどんな雰囲気?

time 更新日:  time 公開日:2017/07/25

私は療養型病院で働いています。

このタイプの病院は私のように30代後半~40代でナースに転職するような人にとっては働きやすい職場です。

療養型病院の特徴を解説しましょう。

入院患者さんはお年寄りが殆ど

療養型病院に入院している患者さんは殆どお年寄りばかりです。

私の勤め先の場合はほぼ100%です。

ごくまれに40代くらいの人が入院してきますが、多くは70~90代の患者さんです。

60代だとまだ若いねという印象です。

殆ど認知症の症状がある

入院患者さんの多くは認知症患者さんです。

高齢であることを考えれば当然ですね。

まだ医療のことに詳しく無い方は認知症というのが何か知らないと思いますが、認知症とは痴呆のこと、いわゆるボケ症状のことです。

今は痴呆という言い方をしなくなったんですね。

その認知症患者さんが殆どなので、仕事中は認知症ならではの訴えが多くあります。

認知症患者さんは理解力が低下しているため、こちらから何か言って聞かせてもすぐに忘れてしまって何回も同じことを言ってこられたりします。

たとえばついさっき食事を済ませたばかりなのに「ご飯はまだなの?」と聞いてこられたりするのです。

場合によってはこちらが言うことを理解してくれず、ご立腹されたり、沈黙されたりすることもしばしばです。

さっき食べたことを説明しても「ワシはまだご飯は食べとらん!」とかですね。

さらにひどい時は職員の制止を振りのけて車椅子に乗ろうとされたりします。

何としてもご飯を食べるために食堂に行くぞ!ということですね。

ご本人様の認識としてはご飯をまだ食べていないと信じ込んでいるので、自分が不当な要求をしているという認識はありません。

自分は当然の要求をしているだけ、理不尽なのは病院とその職員、という認識になります。

療養型病院で働いていると、常にこういう患者さんの相手をすることになります。

現場の職員は慣れているのでたいてい笑って対応していますが、あまりに聞きわけがなかったり、暴力行為に発展したりすると職員のストレスになることもあります。

認知症のお蔭で助かることもある

患者さんが認知症のお蔭で助かることもあります。

たとえば患者さんの羞恥心が薄れていることです。

まだ若い女性のトイレを介助するようなケースでは、患者さんの羞恥心やプライバシーに配慮して、男性スタッフが介助することは出来ません。

でも認知症のお婆ちゃんの場合は男性スタッフに対する抵抗があまり無いことが多く、男性でもトイレ介助などをすることが出来ます。

そういう理由でお年寄りばかりの療養型病院は男性職員が働きやすい環境であると言うことができます。

患者さんを多く看取ることになる

療養型病院の患者さんの多くは80代~90代です。

それらの患者さんが元気に回復して退院するケースは殆どありません。

これは療養型病院のせいで死んでしまうという意味ではなくて、もうそういう年齢だということです。

人は歳を取れば衰えてやがて亡くなります。

高齢であることに加え、何らかの病気やけがを抱えて入院してきた患者さんがそのまま亡くなるのは自然なことです。

なので療養型病院に入院している患者さんの多くはそのまま病院で亡くなります。

入院後数週間で亡くなることもあれば、何年も過ごされる方もいます。

重症患者さんが多い病棟で働いていた時は、月に10人以上の患者さんが亡くなっていました。

このように療養型病院で働くと患者さんの死と接することが多くなります。

死をネガティブなものとしてとらえると辛く感じてしまいますが、死は誰もが通る道です。

私は患者さんたちに人生の最後の時を出来るだけ気持ち良く過ごしてもらって、出来るだけ良い形でお見送りさせて頂くのが自分の仕事だという気持ちで働いています。

高度な医療を経験する機会がない

療養型病院のデメリットの一つに高度な医療を経験する機会がないということが挙げられます。

療養型病院は病状の安定した患者さんが穏やかに過ごすところで、積極的な治療を目的とする病院ではないからです。

高度な医療技術を学ぶ機会がないので、ナースとしていろんなスキルを磨きたい!と意欲に燃えている人には向いていないと思います。

私の職場で行われる看護技術といえば、バイタル測定、採血、点滴、経管栄養、膀胱カテーテル留置、褥瘡や外傷の処置、CT検査、レントゲンくらいです。

あとは入浴介助、排せつ介助、食事介助、与薬管理といったところですね。

職員の負担・ストレスは比較的少ない

療養型病院は急性期などの病院に比べて、職員の負担・ストレスが少ないと言われています。

言葉は悪いですが、比較的ラクというイメージが療養型病院にはあるのです。

安定している病状の患者さんが多いので、割と毎日ルーチンワーク的に働けるからだと思います。

実際、うちの病院では残業も少ないです。

ですので、以前は急性期などの第一線で働いていたけど、結婚・出産を機にもう少し落ち着いた環境で働きたい、という理由で療養型病院に転職するような人も多いです。

確かに精神的ストレスは比較的少ないと思いますが、体力的には私の職場の場合はそこそこシンドイように思います。

患者さんを抱えたり、オムツ交換をしたりといった力仕事的な部分が多いからですね。

将来的にはどうでしょうか。

もともとは病状の安定した慢性期の患者さんが多かったはずの療養型病院ですが、今後社会の高齢化が進んでいくと、重症患者さんや看取りを迎える患者さんの比率が高くなるかもしれません。

そうすると急変対応が多くなって今より仕事が大変になるかもしれませんね。

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